「夏に始まる恋は、秋に終わる」そんな言葉もある季節真っ只中、みなさんは恋人といかがお過ごしでしょうか。
タイトルはback numberの人気曲「オールドファッション」、筆者は何度も繰り返し聴いている大好きな曲です。
「恋人とうまくいかなくて、モヤモヤだな〜」
と、今悩んでいる人にこそ、聴いてほしい曲です。
また、「オールドファッション」は、2018年10月に放映された戸田恵梨香・ムロツヨシ出演のTBS系金曜ドラマ「大恋愛〜僕を忘れる君と〜」の主題歌として使われているのですが、これもまたすごくいいドラマなので、まだ見たことがない人はぜひ見てみてくださいね。
最後、、、たぶん涙がこぼれます。
さて、今回の記事は、
「この曲のどこがいいの?」
ということを伝えるべく、歌詞の一部を拾いながらコメントしていきます。
なお、各見出しはオールドファッション歌詞からの「引用」です。
もしよかったら、楽曲を聴きながらブログをお楽しみください。
Contents
よく晴れた空に雪が降るような
晴れた空に雪が降るのであれば、それはよくないことの前触れ、あるいは想像もつかない未来があることを予見しています。
そして、この比喩は「君」に対して使われています。
「君」は、掴みどころがないフワフワした、不思議な人なのかもしれません。
目線は「僕」なので「君」は女性です。
君という素敵な生き物の素敵さが
「君」の素敵さが一度では言い足りず、もう一度足してしまうところを見ると、「僕」から「君」への思いは溢れ出しています。
それと、言葉が重複していても気にせず用いるところが依与吏さんらしいです。
back numberのVo.清水依与吏さんが作る歌詞には、いつも「ハッ」とさせられます。
「君」という表現には「あなた」でも「彼女」でも出せない目線の近さと暖かさがあります。
それから「君」のことを「生き物」と表現することで、人間が「生きている」ことの大切さが伝えています。
ドラマ中でもヒロインが衰弱していくので、なおさら命の重さを感じられるフレーズです。
僕に足りないものを全部 君が持ち合わせていたんだ
「僕」が「君」を好きな理由はこれです。
「僕に足りないもの」を言い換えれば、「僕」と「君」が違う部分のこと。
恋愛では「お互いの価値観や趣味が同じ方が上手くいく」という説と「お互いの価値観が違っていた方が補完し合える関係になれる」という説がありますが「僕」は後者のタイプで、「君」の少し違った部分を受け入れたいと思っています。
「僕」は風呂掃除は男がやるだとか、料理は女の仕事だとか、そういう凝り固まった考えをしない人物象なのかもしれません。
「僕」が苦手な部分は「君」が、「君」が苦手な部分は「僕」が、補い合えば充分ということです。
不安とか迷いでできている 僕の胸の細胞を 出来るなら君と取り替えて欲しかった
ここには「僕」が感じる不安や迷いの感情を「君」にも感じてほしい。
「僕」の気持ちを「僕」だけのものにしたくないという想いがあります。
そして、取り替えて欲しいという言葉には、「君」のことも知りたいという気持ちが隠れています。
一方通行ではなくて、お互いの秘めた想いを、隅々まで共有したいというニュアンスがあります。
花は風を待って 月が夜を照らすのと同じように 僕に君なんだ
花はその場を動けませんが、風は花を揺らすとができます。
夜は暗闇ですが、月はそれを照らします。
つまり、一つのものがもう一つの方へ歩み寄ろうとしている様子が描かれています。
「僕に君なんだ」
この部分には、限定の「しか」や「だけ」という言葉を使っていないのに、「僕」から「君」に対する一点的な想いが詰まっていて溢れています。
デコボコしてても 並んで歩けば この道がいいと思った
これは、「僕に足りないものを全部 君が持ち合わせていたんだ」と似ている表現です。
「僕」は「君」が補完してくれる部分を大事に思っています。
そして、二人が横になって並んで歩くのは、足並みが揃っているということです。
先に行き過ぎることなく、お互いのペースに合わせる優しさを感じます。
そして、並んで歩くということは、道、未知とも言える将来に向かって、二人は同じ方向を向いているということです。
恋愛は向き合うことより、同じ方向を見つめることが大事だと言っているような気がします。
肝心な所はいつも 少し君の真似をして はずれでも優しい答えが出せるように
大事なときに「僕」は「君」を思いやって、答えを合わせます。
本当は自分の意見を言いたくても、押し殺して、相手を優先してあげます。
そんなワンフレーズです。
「僕」の答えには、いつも「君」に対する優しさが含まれています。
僕と見た街は夜空は どう映っていたんだろう 君は後悔していないかな
「僕と見た街は夜空はどう映っていたんだろう」ということは、「僕」と「君」はデートを繰り返してきたことになります。
そして、過去を省みて、「君」が後悔していないかと心配している「僕」。
「君」にはもっと幸せにしてくれるパートナーがいたかもしれないし、それが「僕」でよかったのか不安になっているところです。
そんなのどうだっていいの ドーナツ買ってきてよって 君なら ああ そう言うだろうな
「君」が後悔していないか、「僕」が不安になっていることに対する答えがこれです。
ちょっとしたケンカやデート、話し合いなど恋愛をしていて全く後悔しない人なんてまずいません。
でも、そんなの考えたってしょうがない。
「君」は「僕」が好きだから、嫌なことがあったら、寝たら忘れちゃうタイプだからと、優しさを向けます。
「ドーナツ買って来てよ」は照れ隠しです。
そして、その優しさを理解している「僕」は、
「君ならそう言うだろうな」
と、「君」の優しさに感謝しつつ、日頃の関係にさらに全幅の信頼を寄せます。
君には僕なんだ
最初に出てきたのは「僕に君なんだ」でしたが、今回は「君には僕なんだ」に変わっています。
どちらも「君」に対する「僕」の一点的な想いですが、後者の方が想いが強くなっています。
はじめのうちは「好き」の気持ちばかりが先行していて、相手のことをまだよく知らなかった。
でも、いろいろあっても乗り越えてきた(信頼)ことが、「僕」にとって嬉しかった。
だからこそ、今はもっと自信を持って言える。
「君」にとっても「僕」がピッタリなんだよって。
あとがき
この気持ち悪いくらい感情移入した記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。
「好きと言っていないのに好きだと伝わる」って、すごいことですよね。
今もしケンカをしていたら、
「ねえ、ちょっと、ドーナツ買ってきた」
と、気持ちを添えてgiveしてみてはいかがでしょうか。
ちょっとした気遣いの積み重ねで、きっと信頼を取り戻せるはずです。
